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楽器の傾き

 少し抽象的な話が続きましたので、ここからは具体的に各部位について見ていきましょうか。
演奏中の奏者を正面から見てみると、人により随分とその姿勢に違いがありますよね。もちろん身長も違うしその他諸々の条件で違って当たり前ですが、どういう状態がいいのか少し考えてみる必要はあります。
まずはギターの角度。床に対して垂直に座っているとして、その時の楽器の傾き加減です。極端な例を考えてその長所と欠点を探ってみましょう。
◎水平に近い場合。
長所はローポジションが低くなるので左肘を上げないですむこと、12f付近のセーハがしやすいこと。14f以降も左手親指の位置を変えずに押さえられること。欠点はローポジションが身体から離れすぎるために大きく左手を移動させる必要があること、右手の指を弦に正対させるために手首を曲げなければならないこと。右肘の位置が高くなること。
◎立てて構えた場合。
長所はローポジションが身体に近くなるので左腕のコントロールがしやすいこと。右手首を曲げずにと弦と正対できること。右肘の位置が低目ですむこと。欠点はローポジの位置が高くなりすぎること。
 さて、この両者の欠点を減らし長所を残すためには両者の中間位置に構えることが得策でしょう。人間は肩より高い位置での作業が苦手ですので、1fが肩の位置をあまり大きく越えないようにしたほうがいいと思います。この調整は主に右足で行ないますが、右膝を開かずにまっすぐ後ろに退く方法と、退かずに外に開く方法があります。

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