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リラックス

 楽器の構え方の話をするのですが、それ以前に生き方、考え方もリラックス出来るととても楽ですよね。がむしゃらに力一杯肩を張って生きていくのもそれなりの成果はあるでしょうが、疲れ果ててしまいます。音楽というのは無音の状態をその始まりとします。最初の音が立ち上がる前は静けさに満ちていなければなりません。水紋が広がる前の水面の様にです。現代に於ては全くの無音という状態はほとんど考えられない、というよりは騒音に満ちていますから、作られる音楽もより大きな音を必要とし、歪みすら必要としています。しかし、私達が今から奏でようとするギター音楽は音も小さく微妙な表現にその神髄が表れるので、なんとしても静かな空間を作らねばなりません。それは、奏者としての私達の心の状態のことでもあるので、まずは弾き始める前の姿自体が安定してリラックスしている必要があるのです。そうやって作り上げた静かな空間に最初の音が発せられるのです。

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