あおり

　あおりって何のことだとお思いでしょうが、構えたギターの表面板が上を向いてるかどうかということです。もちろん、あまり極端に上を向かれても困るのですが、少し上を向いてる方が自然であることをお話ししましょう。普通にリラックスして構えた時の右手の状態を見て下さい。決して力を入れてはいけません。弦の上に載せてもいけません。弦のわずか上に宙ぶらりんの状態でセットしてみて下さい。どうなってますか？親指と他の指の先端を結ぶ仮想平面が上を向いているでしょう？決して床に垂直な平面の上にはありませんよね。この仮想平面にギターの表面板を合わせるのです。ギターの角度に指を合わせるのではなく、指にギターを合わせる。これで指に何の力を加えることなく弦上にセットできるはずです。ところが実は、リラックスしてギターを構えた状態ではギター表面は自然とあおられているはずなのです。身体の重心が腰の下にくるように自然に座っていればです。無理にギターを垂直にしようとしてはなりません。少し上を向いた状態がギターの自然な位置なのですから。